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2013 04,05 23:30 |
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2013年5月4日(土・祝)、SUPER COMIC CITY22内、
プチオンリー「僕も頑張るからねっ!」(外部リンクです)にて発行予定 ピノクル受アンソロジー『PINOCHLE CHANNEL (ピノクルチャンネル)』の、 私の担当部分の本文サンプルです +++ アニメ第二シリーズ20話辺りの設定で ルークとピノクルがじたばたする小話です ときどきビショップさんが来ます ビショップさんはじたばたしません 登場するのは上記の3名です カップリング傾向をあえて表記するならば フリーセルとピノクル カイトとルーク ルークとビショップ です 「ルクピノ」表記としましたが、 2人が対話していてルークのほうが立場が上、くらいの意味合いであって ルークとピノクルの間に恋心等を感じさせる描写はありません ご了承ください もしかしてルクピノではなくフリピノと書いたほうが誤解がないのかな… 女性向け同人用語の正しい使用は難しいです よくわかりません <サンプル>
●サンプル1 「ファイ・ブレインの視る世界は、正確に形容するならば、『未来』そのものではない」 白い正装に身を包んだ少年は、そう言って、ユニオンジャックを模した運動着の少年の握る手の中から、一本の竹串をするりと抜き取った。拳に隠されていた先端部分には、赤い顔料が塗られている。二十本の竹串から白い少年が選び取ったのは、いわゆる「当たりくじ」であった。 「でも、これで百回中百回目の正解ですよ、ルーク管理官……」 「竹串の心配なら不要だ。東京パズルランド建設の際、お土産品の生産途中に不備が見つかり、大量の余り物が出てしまってね。もう食品には使えないし、こうしてティーブレイクや趣味専用の小道具にしたりして消費してしまうのが最も知性的かつ環境に優しい利用法だと、僕は思うんだけど」 「いや、そういう問題ではなく……」 鏡面の如く滑らかなライトグレーのデスクの上には、コンテナボックスに納められた数千本の竹串が山積みに、その傍らには一本のマーキングペンが転がされている。パズルの公平を期すためという繊細で緻密な少年の主張により、二十本の竹串は毎回新しいものに交換された。対面する少年は、大量の竹串をちらりと見遣り、少々うんざりした様子で肩を竦める。顎の高さまで切り揃えられた常磐色の美しい髪が、さらりと音を立てて揺れた。 ●サンプル2 側近の青年は空になったカップやソーサーを手際よく下げ、代わりに新しい一式を整えていく。浅く広いカップの内側には、紅紫色の花弁をもつ大輪の薔薇が描かれていた。そこへ青みがかった深い色が注がれると、美しいコントラストが生じる。 「素敵な茶器ですね。故郷を思い出します」 「ありがとう。ビショップのセンスなんだ」 褒められて悪い気はしないのか、主人である少年は微笑を浮かべた。 更に、ポットの脇に並べられた小皿には薄切りのレモンが乗せられ、ひんやりとした芳香が鼻先をくすぐる。ピノクルはトングでそれを一切れ摘まむと、自分のカップの青の中へ、静かに滑りこませた。瞬間、レモンを中心にして、水面は優雅なマーブル状の渦を描き、淡く明るい色調へと変化する。 「このお茶の魅力は、ここにあるよね。腕輪が外れてからこれを飲んだとき、感動したな」 ルークは感慨深げに何度か頷き、カップの底面を視線で撫でた。 「管理官のおっしゃる通りです。僕も、子どもの頃はよく飲んでいました」 「フリーセル君と一緒に?」 「まぁ、そんなことも、たまには」 ピノクルはレモンを素早くスプーンですくい上げ、縁に沿わすようにして水気を切る。そっと持ち上げ、音を立てずにソーサーの向こう側へ置いた。確かめるように小さく口に含み、こくりと飲み込む。神秘的な外見とは裏腹に、親しみやすい爽やかな味と香りが口腔内に広がった。 PR |
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